2020年7月25日
2020年10月6日(No.0064)
柔道技解説
小外刈り
今回は「小外刈り」を解説します。
「小内刈り」「大内刈り」「大外刈り」と比べて、やや使う頻度が少ない印象ですが、
相撲で言う「切り返し」の様に掛けられる技です。
返し技というわけではないけど、
「技を掛けられた後に、逆襲して豪快に投げる」
といった展開をよく見ます。
この技は体格差に関係なく有効な技ですので、少しは使えるようになった方がいいです。
技の掛け方
ここでは2パターンの掛け方を紹介します。
ここでは右組手で説明します。左の人はそのまま反転してください。
手順1
@やや右寄りに右自護体で組むA軸足を後ろにクロスして相手の側面に踏み込む。完全に相手の真横につくイメージ。
B相手の上半身を自分の胸に引き寄せ、掛ける方の足を相手の左足の後ろにやや幅広に差し出す
C相手の左足踵(かかと)辺りを、自分の脹脛(ふくらはぎ)から足首辺りで刈る。
脚を伸ばした状態で刈る。
D釣り手を真下に落とすように崩し、相手を背中から床に叩きつける
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手順2
@右自然体で組むA相手の股の間に深く軸足を踏み込み、釣り手で強めに上に吊り上げる
B相手に体を密着させ、相手の左足の後ろに掛ける方の足をやや幅広に差し出す
C相手を「膝カックン」させる様に膝から脹脛(ふくらはぎ)辺りを足首辺りで刈る。
膝を曲げた状態で刈る。
D釣り手を真下に落とすように崩し、相手を背中から床に叩きつける
ポイント
「小内刈り」「大内刈り」「大外刈り」みたいに、 真正面に組み合った状態からでは掛けにくい。相手の真横に踏み込んで掛けるか、吊り上げた上で相手の股の間に深く踏み込み、 覆いかぶさるように掛ける方がやりやすい。
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連絡変化
単発で技に入っても、なかなか相手を投げられません。
技と技を連携させて攻める事を「連絡変化」といいます。
詳しくは以下の記事を読んでみてください。
【柔道実践マスターシリーズ=連絡変化=】
立ち技で相手を投げるためには、自分が技に入りやすい組み手に持っていく、相手を崩してから入る、連続で技を掛けて投げる… 【柔道実践マスターシリーズ=連絡変化=】
立ち技で相手を投げるためには、自分が技に入りやすい組み手に持っていく、相手を崩してから入る、連続で技を掛けて投げる… 【柔道実践マスターシリーズ=連絡変化=】
小内刈り(左)→小外刈り(右後方)
足先で相手の右足に軽く触れる程度に足を出し、足は浮かせたまま小外刈りに移行。
最初の「小内刈り」はフェイントで、刈るまではしない。
八方崩し(左後方)→小外刈り(右後方)
相手を斜めに引き出し、前につんのめった所で今度は吊り上げて棒立ちにし、真逆の斜め後ろに投げる。
自分の刈り足を大きめに振り出し、勢いよく相手の足を刈り取る。
崩しの段階から完全に狙った入り方。
(写真ではちょっと分かりにくいですが。)
八方崩し(右)→小外刈り(右後ろ)
相手を真横に崩し、ややつんのめった所で今度は吊り上げて棒立ちにし、同時に掛ける足を前に差し出して勢いをつけて技を掛ける。
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払い腰、内股、体落としなど(前)→小外刈り(右後ろ)
フェイント気味に技を掛け、足を浮かせたままスッと後ろに引き、小外刈りを掛ける。
相手は意表を突かれ、完全に逆を取られる形になるので、豪快に決まる事が多い。
釣り込み腰(前)→小外刈り(右後ろ)
釣り込み腰に入った後、掛ける方の足を後ろに引いて小外刈りを掛ける。
しっかり釣り込み腰に入ったとしても、足をスムーズに移動できる。
袖釣り込み腰(右前)→小外刈り(左後ろ)
釣り込み腰がいまいち不発で担ぎきれない場合に、そのまま小外刈りに移行。
やや足に勢いをつけて掛けると豪快に決まる事も。
○釣り込み腰→袖釣り込み腰(右前)→小外刈り(左後ろ)
○背負い投げ→袖釣り込み腰(右前)→小外刈り(左後ろ)
○背負い投げ→袖釣り込み腰(右前)→小外刈り(左後ろ)
の様な3連携で掛けても面白い。見事にハマるかも!?
これで決めたら、かなり気持ちがいいと思います!
大腰(前)→小外刈り(後ろ)
フェイント気味に技を掛け、足を浮かせたままスッと後ろに引き、小外刈りを掛ける。
帯を掴んだ手で下に崩す。
左右どちらでも同じ様に出来るのがおいしいかも。
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応用
奥襟を持っての小外刈り
小外掛け
体を預け、つぶす勢いで前に投げる。目次に戻る
PS.
柔道着、サポーターなどのグッズを紹介した記事も書いていますので、ぜひ一読を!
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