柔道実践
マスターシリーズ
ド素人編
このシリーズは柔道を全く知らない「ド素人」の方でもそこそこ分かるようになり、
あわよくば初段(黒帯!)を取得できるレベルになれるよう丁寧に解説していきます。
自分は中学・高校・大学で柔道をやっていて、一応3段までは昇段できました。
※写真は一部加工しています。
大学卒業後はあまり練習していませんが、試合ルールの変更以外は基本的な技の掛け方は特に変わっていないと思いますので、
自分の経験に基づいて解説していきます。
と感じられた方は読まなくていいです。
もっと上のレベルの人に教えを乞うてください!!
というご指摘は、ぜひお願いします!
1、柔道ってどうやるの?
柔道の技は、
・寝転がって争う『寝技』
があります。
競技用の畳の上で柔道着を身につけ、裸足で、1対1で戦う個人競技になります。
靴下は脱ぎましょう。
サポーターや下着(女性ならシャツも)着用はOKです。
コンクリートや板の間では大変痛いのでやらないでください。
拳や掌を使った打撃やビンタ、足の甲や
他にも、怪我のリスクが高いため禁止になった技もあります。
(
柔道着という専用の白い上着とズボンを身につけ(青は国際試合用)、上着は腰回りに帯を巻いて締めます。
帯にはランクによって色があり、
・級保持者(3〜1級)は茶帯
・有段者(初〜5段)は黒帯
・老練の達人(6〜8段)は赤白ダンダラ(交互)の帯
・老練の超達人(9〜10段)は赤帯
ほかにも少年用、女子用(中央に白いラインが入る)があります。
柔道着は5,000円前後の学校の授業で使う練習用や、試合用(こっちは高級品で1万円以上し、背中に一本筋がある)があります。
強い人ほどいい道着を着ていたりします。
柔道着は汗を掻いたら洗いましょう。
でないと非常に酸っぱい臭いを発し、背中やズボンのお尻の部分に黒カビの斑点がいっぱい出てきて、 いくら洗っても取れなくなります。
寝技の時にワキ部分とか臭すぎて相手がかわいそうです。
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2、立ち技
『立ち技』の攻防は、最初お互いに柔道着の襟と袖をそれぞれ左右の手でつかみ合う組み手争いを行い、
自分の最も力の出る「組良い」場所をつかみます。
そしてタイミングを見計らい、
A相手の足(膝から下)を自分の足の裏で払ったり
(主に土踏まずで。踵だと相手の脚にアザができる!)
B脚の
地面(畳)に相手の背中を叩きつけるイメージで技を掛けます。
投げる方向は前後左右及び斜め前方後方と様々です。
右組手は襟を右手で袖を左手、左組手はその逆です。
どちらでやってもいいのですが、利き腕に合わせるのが一般的です。
たまにスイッチできる人もいます。
両手とも襟だけ又は袖だけ持ち続けると反則になります。
相手の手首を直接つかみ続けたり、相手とずっと力比べみたいに手の指を組み合うのもいけません。
背中や腰の帯を掴んで技を掛けてもいいのですが、いきなり下半身のズボンや足などを掴みにいくと、一発で反則負けになります。
(現行ルール)
もともと柔道の技には足を取りに行く技が多くあるので(僕もよく使っていました!)、 そのうちまた使えるようになるかもしれません。
基本、立ち技はその決まり具合でポイントの判定が変わります。
・背中が半分位で「技有り」
「一本」を取ると、その場で試合が終了します。
それ以下の判定では、時間が無くなるまで試合は続行されます。
「技有り」を2回取った場合でも、
一昔前には「有効」「効果」という判定もありましたが、現在は使われていません。
ちなみに僕が高校時代に通っていた道場の先生が、
とおっしゃられていました。(昭和20〜30年代?)
結局元に戻したという事でしょう。
あと、時代やその時々の流行りなのか、技の判定も自分の現役の頃(平成元〜10年位)と変わってきている気がします。
国民栄誉賞の最強の柔道家 山下泰裕八段(参考:ウィキペディア)の昔の試合動画(昭和50〜60年位)を見ると、
と思えるものも普通に審判がスルーしていたりします。
自分からしっかり技を掛けていない、と判定していたのかもしれません。
最近テレビなどで見る試合ですと、互いにもつれて倒れ込んだ時にたまたま下になった方が背中をベッタリついちゃった程度のものでも、 「技有り」「一本」になったりするので、
と違和感を感じてしまう今日この頃です。
こういった判定だと、素人さんは
と訳分からないと思います。
(僕も分からない時があります)
それに実力より運の要素が強く出てしまう気もします。
でも一番影響するのは、審判1人1人の個性と感じ方だったりします。本当に人によって全然違ったりします。
特に国際試合などの外国人の審判さんの判定では、
と感じる反則を取られるなど、とてもフェアとは思えない時があります。
そこに付け込む選手もいて、勝つためなら何でもいいのか、自分が技を掛けるより相手に反則を誘発させるテクニックばかりする輩が 多い時期もありました。
(ここ数年少しはマシになったのかな?)
まあ、技や反則の判定には色々複雑で難しいところがあります。
ここ数年ルール改正がやたら多いのはそのためでしょう。
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3、寝技
…話が脱線しました。次は『寝技』です。
立ち技は原則片膝がついた状態まで争います。
片膝をついた相手に技を掛けて投げても、ポイントを取れることがあります。
寝技は両膝をつくかもう既に倒れ込んだ状態になってから使う技で、投げ技とは違う方法で相手を制する技術です。
『固め技』
・相手の首を柔道着の襟や自分の腕を使って(脚は反則)締め
『絞め技』
・相手の肘や肩の関節を決め
『関節技』
があります。
『固め技』は、抑え込んだと審判が判断してから、
・30秒になったら「一本」
国際ルールでは
・20秒になったら「一本」
『絞め技』『関節技』は、
・落ちる(気絶する)か、審判が「ヤバい!」と判断して止める
「参った」の仕方は、畳を手か脚でバンバン叩くか、相手の体をトントンして
とアピールします。
(声に出す必要はありません)
と我慢してはいけません。
死ぬか、後の人生にも引きずるほどの大けがをして一生後悔するかもしれませんよ?
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4、受け身
あともう1つ、重要な事があります。
『受け身』です!
相手から投げられた時に畳を腕(肘下から掌の部分で)で強く叩いて、衝撃を分散させてケガを防止する技術です。
受け身のやり方は
「柔道実践マスターシリーズ=ド素人編5=」
で詳しく説明しています。
先ほどの
と同じく、投げられそうになったら無理に堪えないで素直に投げられてください。
やっぱり大ケガします。
特に相手にしがみつく事はやめてください。
お互いに怪我のリスクが高まります。
ブリッジでかわそうとする事も、危険とみなされて反則負けになることがありますので、ブリッジ癖をつけないようにしましょう。
たまにニュースで見かける、柔道技で投げられた人が大ケガもしくは重い後遺症を残すといったケースは、 正に受け身ができなかったからです。
受け身は同じく投げ技のある格闘技、相撲、合気道、柔術、サンボ、レスリング、プロレス、総合格闘技などにもあります。
立ち技の練習も、受け身が最低限出来るようになってから始めます。
とにかく、ケガに注意です!
(僕も結構ケガしています。)
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と、いう事で
以上が、柔道の基本中の基本です。
今後分かりやすく詳しく解説していきますので、よろしくお願いします。
僕が、あなたを絶対強くして見せます!
(初段程度ですが。強い人は、見下して鼻で笑ってやってください!)
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引き続き、次の記事に進んでみてください!
ド素人編第2回目は柔道の練習の流れを、ザックリ!と解説していきます。 僕は公立の中学・高校出身で、別に強豪校に通っていたわけではないので… 【柔道実践マスターシリーズ=ド素人編2=】
ここ4〜5年でのルール改正が激しく、古い頭のすぎひろは表記を誤っていました。
(「有効」の廃止や、抑え込み時間など)
訂正してお詫び申し上げます。
別に柔道着、サポーターなどのグッズを紹介した記事も書いていますので、ぜひ一読を!
アラフォー以上の柔道経験者のバイブル漫画。
すぎひろが中高生の時に連載。
かの五輪3連覇の 野村忠宏七段(参考:ウィキペディア)も、影響を強く受けたのは有名な話。
主人公の三五十五が高校から柔道を始め、僅か2年ちょいで日本一になるというチートストーリー。
作者の小林まことさんが柔道経験者という事もあり、柔道の描写が他の柔道漫画の追随を許さない。
『YAWARA!』の浦沢直樹さんも『帯をギュッとね!』の河井克敏さんも経験者らしいですが、柔道シーンの迫力は敵わない。
一流柔道家が読んでも熱中するレベル。